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倍賞千恵子に溶け込む八代亜紀の才能 [芸能]

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アベノミクスによる活況、急騰銘柄、そして今日の暴落。

依然として株式市場は生き物のように株価という名の喜怒哀楽がうごめいている。

もう遠い昔となったあのバブル時代。

その前夜に、日本にはこういう映画が上映されていた。

「駅-ステーション」 もう30年も前のことである。

駅.jpg

高倉健演じる独り者の刑事が大雪の晩に倍賞千恵子演じる女将の赤提灯にたどり着く。

この店のシーンでのカメラアングルは、店全体をカウンター奥から固定し、
観る側を男と女の動きと台詞に釘付けにさせる
熱燗の徳利が強い存在感のある小道具となって、たった一人の客と共に、
ひなびた小料理屋の暖が伝わってくる。

うつむき加減で、五臓六腑に染み入らせるように熱燗をあおる独りの刑事と
表の雪を気にする素振りで独り客の素性を探る女将。

訳ありの人生を抱えた男と女が醸し出す、微妙な空気が見事に伝わってくる。

日本映画史に残るこの名シーンに、
この歌以外には考えられないという一つの演歌が静かに流れ始める。

舟歌 歌詞を覚えておいでであろうか。

   お酒はぬるめの燗がいい。肴はあぶったイカでいい。          女は無口なひとがいい。灯りはぼんやりともりゃいい。


阿久悠、浜圭介。作詞家と作曲家の才を見事に紡ぎ合わせ、
ひとつの世界観を世に送り出したた歌い手、八代亜紀。

あの声とこのメロディがなかったら、あの映画はどうなっていただろう。

決して成功者の歌ではない。

訳あって今の暮らしに流れ着いた人生。派手な生き方など柄じゃない。

もう欲張りはせぬ。ささやかな温もりがあればいい・・・・。

この歌に宿った、そんな心のつぶやきこそ、この映画の主題である。


この2年後、日本はバブルに突入していく・・・・


監督降旗康男。主演高倉健。

アベノミクスの30年前のことである。


そして倍賞千恵子、2013年春の叙勲。おめでとう。





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